Act.21「症例検討会」定期勉強会2017.1.10

皆様こんばんは。杉浦将太です。

遅ばせながら第23回Action定期勉強会は症例検討会を実施しましたので、ご報告いたします。

 

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症例様は透析適応レベルと言われながら本人様の強い意志で拒否され続け透析を実施されないまま1年以上経過し、今回L2圧迫骨折を受傷された患者様です。その他にもたくさんの既往歴をお持ちで、基礎疾患の多い患者様でありました。

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その患者様の主疾患である第2腰椎圧迫骨折の治療期間である1ヶ月間の介入による在宅復帰へ向けた、運動負荷量やリスク管理に関して検討会を行いました。検討項目は以下に挙げます。

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今回の症例様の経過になります。多くの既往歴を抱え、膀胱癌を中心に腎機能が悪く、末期腎臓病を抱えられておりました。

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 今回は起き上がり時に腰痛が出現し、第2腰椎圧迫骨折を受傷されました。当院の脊椎椎体圧迫骨折への治療方針としましては、1ヶ月間のギプス固定・入院治療の後、厚生コルセットへ変更し退院という運びとなります。そのため、1ヶ月間の介入期間がありました。

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その患者様の初回病室での評価結果です。

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初回評価時には尿素窒素(BUN)、クレアチニン(Cre)の値の高さはもちろん、高血圧やSpO2の低さ、そしてG-up30°の時点で拒否がありそれ以上の動作を拒まれてしまいました。

そんな中、元々のADLである夫の軽介助レベル程のADLの獲得や和式生活を修正するための住宅調整など行っていく必要がありました。

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結果として、入院から18日目で自宅復帰のための準備が整いましたが、胃腸炎もあり体調を崩され、転院の運びとなってしまいました。

最終的には、

・Cre値の上昇

・体重上昇

・尿量減少

などが現れ、リハビリ職として何かもっと考えることができなかったかを話し合いました。

 

そうした中で、

心不全の増悪の可能性

・病院特有のやり方が浮き彫りになったこと

・多職種との連携について

など、いくつかの病院のスタッフが混じって話すからこそできた討論もすることができました。

 

1つの病院に在籍していると当たり前の事も、外を知る事で気づかされる事が多くありました。

改めて、自分が見えている部分だけではなく、他者から気づかされる見えていなかった部分を知る事で、

これから自分が想定できる部分をいかに増やしていくかが大切だと思いました。

 

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臨床場面において、例え同じ事をやっていても、

「もしかしたらこうなるかもしれない」と睨んでいてやるのとなんとなくやるのでは大きく違うと思います。

そうした知らない見えていなかった部分を知るためにもこうしたざっくばらんに話せる勉強会は非常に有益だと思います^^

 

ぜひ一緒に意見交換してくれる方、ご連絡いただけますと幸いです。